瞳の奥
「麗奈ちゃんの目眩と気持ち悪さの原因だけど、妊娠しているね。」

翔お兄ちゃんの説明を聞いて、咄嗟に蓮の方を見ると蓮も驚いていた。

「麗奈は、これから大人しくしないといけないのか。。」

「安定的入るまでは過度な運動は控えるべきだが、仕事は続けても支障は無いと思う。ただ衝撃を与えるようなことがあれば、話は変わってくるけどな。」

仕事は続けても問題無いと言うが、衝撃与えるようなことはしたら駄目だと言う。

「じゃあ、2週間後にまた来てね。産婦人科の一番人気の先生にも伝えておくから。」

「ありがとう、翔」

翔お兄ちゃんにお礼して病院を後にした。

蓮は私を支えながら車まで連れて行ってくれる。

「ご飯食べれそうにない?」

「うん、お粥ぐらいなら食べれそうだけど」

「明日も辛いようなら、休んで良いからね。」

蓮なりの精一杯の心配をしてくれている。
だけど、私は休みたくないし、私が休んでる間にも殺人は起きる。

「ねぇ、蓮。
私、家でも仕事したい。推理したり情報分析したり部下に指示出すことは出来るよね。

遅かれ早かれ、4ヶ月と数週間で終わるけど、一刻も早く真相解明してユグドラシル一斉検挙したい。

それは、警察官として国民の安全を護るためもあるけど、お腹の子を護るためにも。

それに蓮との結婚式もまだだしね。」

暫く考えていたが、答えは

「解った。ただ、しんどくなったりしたら直ぐ連絡すること。

本当は今すぐにでも一緒に暮らしたいところだが、俺もお前と一緒で一刻も早くこのユグドラシル事件を終わらしたい。

だから、俺も家でも仕事しやすい環境を整えたい。

だから、まずは麗奈を家まで送るよ。
その後、警視庁に戻って必要な物を揃えてまた来るから。」

「解った。いろいろとありがとうね、蓮。」
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