瞳の奥
「麗奈ちゃんが恥じらいながら、あーんしてあげたら機嫌治るかもよ?」

飛鳥さんが楽しそうに言う。それに賛同する皆。
萩原くんは逆に機嫌悪くなり、美桜ちゃんは本気で心配してくれている。

仕方ない、やるか。
私は意を決して、蓮を呼んだ。

「れん?ごめんね、悪かったよ。
一緒に、ご飯食べよう?」

蓮は振り向いてくれた。

「はい、あーん」

蓮は素直に食べてくれた。

「どう??美味しい??」

上目遣いで聞く。

「あぁ、美味しいよ、ありがとう。」

それからは、気がつけば仕事の話になっていた。
「皆さん、大変そうですね。ちゃんと休まれていますか?麗奈もだよ?ちゃんと休んでる?」

「俺達は、このユグドラシル案件はそこまで深く関わってないけど、
笹田や飛鳥、もちろん麗奈ちゃん達なんか休む暇無いだろ?」

「私は鑑識だから初動捜査で忙しいけど寝れない訳ではないよ。」

「サイ犯は忙しくしてるから、基本二交代制とって24時間監視体制を取ってるからそこまで酷くはないかな。」

「私も、外回りの捜査は部下達に押し付けてるから、ちゃんと睡眠は取ってるよ。」

「俺は、まぁ二徹三徹は普通だし問題無い。」
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