瞳の奥
４階より上にも部屋があったり展望デッキがあるようで観に行こうかとしていたら、電話がかかってきた。

電話は部下からだった。

蓮にも聞こえるようにスピーカーにして電話に出た。

「もしもし、吉岡警部。お休みのところ申し訳ありません。」

「いや、大丈夫だよ。それより、どうしたの？」

「それが、先程都内の中学校の校舎が爆破されたと警視庁に連絡が入ったため、急ぎ警部に連絡をと思い電話した次第です。」

私は思わず、蓮の方を見た。
蓮は頷いていた。

「解ったわ。出勤してるメンバーはすぐ現場に向かって。あと私と五十嵐管理官宛に現場となった中学校の詳細のメール入れて欲しい。すぐ向かうから。」

「解りました。」

電話が切れるなり、蓮は私をお姫様抱っこした。

「次来るのは、ユグドラシル事件を解決した時だね。」

蓮は何も言わず歩いている。
そんな私は抱っこされている状態で、頬に触れるだけのキスを落とした。

蓮は驚いた顔をしたが、そのまま車まで向かったのだ。
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