瞳の奥
蓮に助手席に座らされた私は携帯を確認するとメールが来ていた。
場所を確認すると、車で10分程度の近い所にいることが解った。

蓮も運転席に乗り場所を確認して、すぐ車を走らせた。

私は持ってきていった一式を鞄から取り出して腰に巻きつけ、車の中に入れてある腕章を２つ取り出し１つを着けて、もう１つは蓮が現場に着いた時に渡す。

現場に着くとまだ一課のメンバーは来ていないが所轄の人は既に仕事しているようだった。

車を出ると私服なのに、所轄の人に敬礼されながら敷地内に入る。
見渡した限りまだ、誰も外に出て来ていないがまだ皆中にいるのか？
先に着いた所轄の人は中に入ってるようで、私達も入ろうとしたタイミングで警視庁の皆が到着した。一課だけではなく鑑識や機動隊と大勢で来てくれたので、そのまま一斉に中に入っていった。

爆発で巻き込まれたであろう中学生達を皆救出して、救急部隊に任せた後は鑑識と供に現場検証を行う。
しかし、これといった有力な手がかりが見つからないので鑑識に任せて外に出る。

部下達は近所の聴き込みをしている。
先生がた大人達も相当な被害を受けているため、被害者の聴き込みは後日にするとして、私達は警視庁に行くことにした。

「絶対ユグドラシル案件だと思ったのに、何も手がかりが掴めないなんて。。」

今は、皆の聴き込みと鑑識結果と被害者達の回復だけが頼りだけど、私は私で出来ることがある。

「なぁ、麗奈。もしかして今回の事件って先月逮捕した青年が関与しているんじゃないか？」

「可能性高いね。」

警視庁に着いた私達は、拘置所に連絡して青年の取り調べをおこなう調整をして、中学校の在籍名簿を確認することにした。
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