瞳の奥

「その顔が貴方の正体ですか？」

「いえ、顔のみ変装マスクを着けています。ただ貴方の言う通りこのマスクの下は貴方の知ってる顔です。気になりますか？」

「はい。」

「素直な方ですね。麗奈さん、携帯を貸して頂けますか？」

私は、素直に携帯を渡した。
ボスは私の携帯に専用の線を差し込みパソコン画面には本当に消しますか？と言うメッセージが出ており、はいを押していた。

「はい、これで貴方に入れていたアプリを削除しました。ついでに、同様のアプリも入っていたので一緒に消しておきました。」

「えっ？どういうことですか？」

「私と同じように、貴方の会話を聴いていたものがいると言うことです。
おそらく、今日の電話のやり取りも聞かれてるでしょう。」

「いったい誰が、、」

ボスは監視カメラを見ながら言った。

「過保護過ぎるのは時には疑念が生まれる。だから貴方は私の元へやって来た。」

ボスの目線の先には蓮の車が写し出されていた。

「まさか！？」

「せっかくなので、アップにしてみましょう」

ボスは蓮の車が移った画面をより大きく写し出すようにしたら、蓮は車内で誰かと電話をしていた。

まさか私に電話？

「アプリも削除しましたので、電源入れて頂いても構いませんよ。」

私は電源を着ける。

すると留守電とラインメッセージが入っていた。ラインメッセージは見たら既読が着くので見ずに、留守電だけ聞いてみることにした。

『麗奈？寝たのか？どこにいる？このメッセージを聞いたら電話してくれ心配だ。』

留守電の時間は01:03。電源切った直後だ。

「時間も電源切ってから、つまり貴方の電源が入っていた時間には何も連絡はしてこなかった。」

「まさか、本当に盗聴アプリを入れていたなんて、、」

「そう、五十嵐蓮は、大切だと好きだと言っているものの貴方のことは何一つ信じていない。だから盗聴するのです。
そんな男のこと本当に好きですか？側に異体同心思いますか？助けたいと思いますか？」

監視カメラに写ってる蓮はまだ電話しているようだった。

「電話も私に対してじゃないくせに。」