え?強盗団が学校に!?
えー……本日、実況を務めます新聞部部長です。強盗団は、ただいま美術室や家庭科室がある方向へ逃走中でございます。
「……困ったな。絵のモデルになってくれる人がいれば良いんだけど……ちょうどいいところに……すみません!絵のモデルになってもらっても良いですか!?」
おっと!?美術部の声掛けによって、強盗団の1人は立ち止まるとポーズを取った!
「ちっ。お前、馬鹿だろ」
強盗団は、その1人を置いて走る。ふわりといい香りがして、強盗団は立ち止まったぞ!?
「俺らを誘惑しているんだな!?絶対に……ってアホかー!!」
香りに誘われたのか、強盗団の数人が家庭科室へと入って行った。
「ふふっ」
強盗団たちのやり取りが面白くて、俺は思わず笑ってしまう。
……あ!笑ってる場合じゃない!強盗団が走り出した。追いかけなければ!
ただいま強盗団は、昇降口に向かって逃走中!
強盗団が昇降口から出ようとした瞬間、物凄い音がして煙が上がった。
「……爆はっ……え?爆発!?」
煙が晴れると、顔を真っ黒にさせた強盗団を制服の上から白衣を着た男子生徒がにこにこと笑いながら見ている。
「これ、技術部と合同で作ったんだ~……すごいでしょ?」