え？強盗団が学校に！？
「え、混ぜるな危険じゃん……これ、多分発明家のクラスメイトが作った機械だろうな……」

俺はバラバラになった機械の破片を観察して、呟いた。その時、強盗団は一斉に外へと走り出す。

「やぁ。新聞部の部長くん……ここまでテンションが上がったの、久しぶりだ……！！」

顔を赤くさせて、目をキラキラと輝かせる男子生徒に「良かったね」と苦笑しながら返すと強盗団を追いかけた。

「……！？」

俺は、正面から飛んできたサッカーボールを当たるギリギリで回避する。

「……え、何？この状況……面白いんだけど……」

俺はサッカー部、陸上部に追いかけ回され、野球部が打ったボールに当たる強盗団の姿を見て思わず笑ってしまった。

「……お前、何を笑っている？」

後ろから声がした瞬間、俺の首に後ろから腕を回される。どうやら、俺は強盗団の1人に捕まってしまったらしい。

「……っ……」

俺が声を出そうとした瞬間、口を手で塞がれた。

これじゃ、強盗団に取材が出来ない！それだけは嫌だ！！誰か、強盗団の人たちに取材してくださーい。

「……魔王よ……その腕にいる王子を返してもらおうか」

俺の目の前に現れたのは、かっこいい衣装に身を包んだ男子生徒。多分、演劇部の人だ。
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