桜が舞い、君に出逢う。
「あのね、私たち希空にお礼が言いたいの!」

「へ?」

希空にお礼?

何で? どうして?

何かしたの希空?

「この前、希空が桃を殴ったでしょ?」

友人Bが、状況を理解出来ていない

私のために説明をしてくれる。

(私が彼女って呼んでた人、桃って名前なんだ。)

「実は私たち、桃のことあんまり好きじゃなくて。」

友人Cがそう言う。

「えっ」

仲良さそうに見えたのに、演技だったの?

「自分のこと可愛いって思ってるような態度と、私たちを貶すような言葉。もううんざりなんだ。」

友人Aがそう言うと、BとCも頷く。

「だからこの前、希空が殴ってあいつの顔赤黒く腫れてたでしょ?あれ見てスカッとした!」

スカッとしたって…怖すぎない?

「美緒も叩かれてたよね。大丈夫だった?」

「あ、はい。私は平気です…。」

「何で敬語なの」

友人Cはそう言って笑う。

シンプルに怖いからです。
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