桜が舞い、君に出逢う。
アイツは私をどこかの空き教室へ

連れていき、バシンっと扉を閉めた。

「な、に?」

その雰囲気がどこか怖くて、

言葉がたどたどしくなってしまう。

「美緒」

どこか力強いその言葉に、

体がビクッと反応する。

アイツはズンズンと私に近づき、

いつもの遊ぶようなハグではない、

大切なものを、大事なものを、

抱きしめるような、

優しいハグをした。
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