桜が舞い、君に出逢う。
「美緒さ、自分が思ってるより可愛いからね?」

「…へ」

花陽のような素っ頓狂な声が出た。

って待て待て、自分が思ってるより

私は可愛いだって?

そんなのない、ありえない。

だって花陽も紬も可愛いし、

花恋も希空も美人で、私は特に何もない。

「ホントだって。俺が言うと説得力ないかもだけど。」

私はふるふると首を振った。

今は、久遠に可愛いと言われるなら、

何でもいいのかもしれない。
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