桜が舞い、君に出逢う。
やっぱり彼のこの顔は好きじゃない。

情けない彼だけを私に見せて欲しい。

こんなことを思うのは、変なのだろうか。

(毎日体育の授業があればいいのに。)

そんなことを思いながら、

私は音瀬くんの机を自分の机とくっ付けて、

数学の教科書を広げた。

数学の授業が始まると、

先生の話は右から左に流し、

重要な部分だけをノートに書き写していく。

音瀬くんはせっせと黒板に書いている言葉を

写していて、効率が悪いな。と思う。
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