桜が舞い、君に出逢う。
少しでも話を変えようと、

めいに桜太くんの話をする。

「ねぇめい。次の授業中隣の席に向かってわざと消しゴム落としてみて?」

「消しゴム?なんで?」

私はとある少女漫画のワンシーンを

思い出し、静かに微笑む。

「自分で消しゴムを落として、拾おうとするじゃない?それを隣の席の人も拾おうとしていて、手と手が触れ合ったらキュンとするでしょう?」

「手と手が...触れ合う...」

めいはうわ言のようにこの単語を繰り返し、

頬に手を当てにやけるのを必死に防いでいる
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