桜が舞い、君に出逢う。
より一層二人を見ているのが楽しくて、

私は大人しく席へ着く。

隣には音瀬くんがいたけれど、

気にせず読書を始める。

出会った頃に比べれば、

私たちが話すことはなくなったと思う。

最初はあんなにも嫌っていたのに、

今は沢山話しかけられることを望んでいる。

そして情けないところを沢山見せて欲しい。

チラリと横目で彼を見ると、

小刻みに震えていた。
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