桜が舞い、君に出逢う。
心が落ち着いてきたら、教室に戻る。

そうしたら、美緒はまだ遊馬久遠に

付き纏われていた。

悲しそうに席へ戻る遊馬久遠を見て、

美緒の席を叩いた。

思ったより力がこもって音が

うるさかったけど。

「どうしたの?希空」

そう聞かれて、重たい唇を開く。

「遊馬、久遠。迷惑?」

「うん、迷惑だけど。」

「殺す」

「ちょちょちょっ、やめてよ!」

迷惑だから殺す。美緒が困っているから殺す。

この考えは、普通じゃないの?
< 210 / 300 >

この作品をシェア

pagetop