桜が舞い、君に出逢う。
机から本を取りだし読書を始めると、

接点のない女子から話しかけられた。

名前は確か、宮本とわ...さんだったかな。

「あ、あのっ、男子が呼んでるんだけど...」

彼女もまた、私に脅えているのだろうか。

いや、入学してまだ間もないから

多分緊張しているんだ。

「ありがとう、宮本さん。」

花恋の偽りの笑顔みたいにふわりと微笑むと

宮本さんの緊張していた顔は安堵した顔に

変わった。
< 212 / 300 >

この作品をシェア

pagetop