桜が舞い、君に出逢う。
「落ち着いたら、あなたの演奏、また聞きたい」

「うん、...任せとけ!」

音瀬那由多は顔を上げ思いっきり笑うと、

ヴァイオリンをケースから取り出した。

その仕草が、その仕草に、

わけもわからず心臓が脈を打つ。

(どういうこと?)

自分では一切わからずに、

音瀬那由多の演奏を待った。
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