桜が舞い、君に出逢う。

理解者

「希空」

この声は、那由多の声。

那由多も、私を止めに来たの?

「何してんの」

「…殴ってる」

「それは知ってる」

那由多の笑いのツボがわからない。

ここで笑うかな。

「なんで殴ってんの?」

「私の家族を、傷つけたから。」

「うん。やり過ぎだから、来て。」

私の視界を塞いでいた手で手を握り、

私を教室の外へ連れ出した。

その際見えたアイツの頬が赤黒くなっていて

心の底から嬉しかった。
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