桜が舞い、君に出逢う。
「みーおちゃんっ」

遊馬久遠は後ろから美緒を抱きしめている。

「は?何してんの、離れて。」

「美緒、顔真っ赤。」

「うっさい希空!」

怒鳴られて少し凹む。

「え〜、何美緒ちゃん照れてんの?かわい〜じゃん?」

「ふざけんな、離れろよ」

「相変わらずお口が悪いようで。」

なんて軽口を叩いている遊馬久遠に、

私はスカートから相棒を持ち出す。

「遊馬、久遠…。離れないと、殺す。」

「やだ希空ちゃん怖いね〜。離れるからそれしまって?」

遊馬久遠はパッと美緒から離れる。

そしてその隙に美緒は私の後ろに隠れた。

「何で隠れんの〜。俺美緒ちゃんがチャラいの嫌いって言うからこーんなに真面目な見た目にしたのにさ?」

「結局見た目だけじゃん!」

美緒は私の後ろから顔を覗かせて反論する。

(無意識か)
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