桜が舞い、君に出逢う。
放課後、家に帰り那由多の家に行く。

お気に入りの服を着て、あなたの家に入る。

「那由多、入るね。」

ノックをして音楽室に入り込むと、

那由多はヴァイオリンのチューニングを

している最中だった。

「今日もいい音?」

そう聞くと、那由多は驚いたように振り返る

「ご、ごめん!集中していて入って来てるのわからなかったよ。」

「ふふっ。ううん、いいの。それで今日は、何を聞かせてくれるの?」

「うーんとね、今日は亜麻色の髪の乙女を
弾こうと思ってるかな。」

亜麻色の髪の乙女...ドブュッシーの作品か。

確か大人っぽい乙女に向けた曲だったはず。
< 261 / 300 >

この作品をシェア

pagetop