桜が舞い、君に出逢う。

声が出ない訳

毎朝、5人で登校する。

一緒の車に乗って、一緒の景色を見て。

季節は夏に移り変わろうとしていて、

葉桜が風に吹かれてそよそよと揺れている。

車内では、いつも花陽ちゃんと花恋姉が喋っていて、それを美緒姉が見つめてた。

でも最近はそれに希空姉も加わって、

羨ましいなぁって、4人を眺める。

私だって、みんなと一緒におしゃべりして、

笑いあってみたい。

でも、それが出来ないのは...

私の声が、出ないから。