桜が舞い、君に出逢う。

本当の理由

美緒ちゃんの部屋をノックする。

「ん〜」

と眠たそうな声がして、扉が開かれる。

「あれ?紬だ。珍しいね。」

さっきの花陽ちゃんと同じように紙を見せる

美緒ちゃんは大袈裟に顔に出たわけじゃないけど、少し顔が強ばったのがわかった。

(何かある。)

「んー、ごめん紬。なんの事かわかんないや。」

そう微笑んで美緒ちゃんは部屋の扉を閉めようとした。

けどその扉をガッと掴んで、私は紙にこう書いた。

『お願い、少しのことでも知りたいの!だから、何か知ってるなら教えてほしい!』

いつにも増して、必死だった。

なぜだか分からないけどすっごく知りたくなって、知らなくちゃいけないような気がする。
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