桜が舞い、君に出逢う。
急に、美緒ちゃんが下を向いて下唇を噛んだ

「ど、どうしたの美緒ちゃん!唇切れちゃうよ!?」

「…ごめんね、花陽。」

「へ?」

予想だにしていなかった言葉に、

素っ頓狂な言葉が漏れる。

「私のせいだ。私が花陽を誘ったから、悪い奴らに…。」

え、何それ。美緒ちゃんがあたしを

外に誘ったから悪い人に絡まれて、

全部美緒ちゃんが悪いって

思ってるってこと?

「何それ。全然違うよ。」

自分でもびっくりするほど、冷たい声が出た

でも、当たり前だよ。

全然美緒ちゃんのせいじゃない。

なんで美緒ちゃんが

美緒ちゃんのせいにするの?
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