桜が舞い、君に出逢う。
あたしはその日以来、

何をしたらいいのか、

何をしたら雲龍大和君が喜ぶのか。

ずーっと考えていた。

結果、答えは出なかった。

こうなったら本人に聞くしかない!

翌日、学校に着くとすぐに美緒ちゃんと

E組に行って、雲龍大和君を呼び出してもらった

「なに?」

やっぱり昨日と違って、

気だるげでゆるーんとした感じ。

「あのね!昨日お母さんに、大和君にきちんとお礼をしなさいって言われて!」

「お礼?いいよそんなの。」

「ううん、ダメだよ!それでね、何をしたら雲龍大和君が喜ぶのかわかんないから、直接聞きに来た!」

「聞きに来たのかよ。」

雲龍大和君は外と同じ感じで笑った。

なんか、この笑顔好きだなぁ〜。

「そういえばさ、」

雲龍大和君は不意に思い出したように口にした。

「なんで俺の事フルネームで呼ぶの?」

「えっ!だって、名字でも名前でも呼んでいいって許可貰ってないんだよ?君付けも呼び捨てもよく分かんないから初対面はフルネームで呼んでるんだ!」

これがあたしのマイルール。

失礼のないようにって考え抜いたルール。
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