桜が舞い、君に出逢う。
「結城家の御三方。本日はどのようなご要件でしょうか?」

大和君のお父さんは、穏やかな瞳と、

ゆったりとした口調の優しそうな人。

お母さんは反対に厳しそうな人。

「本日は急な訪問で大変申し訳ございません。わたくしの娘がお宅のご子息に助けられたと聞いて、感謝の意を伝えに参りました」

(お母さん何言ってんだろー)

当然のようにあたしは頭がよろしくない。

ようするにバカってこと。

だからお母さんは、何言ってるのか

分からないって顔してぽかんとしてる

あたしを教育したのだ。

「とにかく笑え。」と
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