桜が舞い、君に出逢う。
現に今、希空はスカートのポケットから

カッターを取りだし、カチ、カチと

刃を伸ばしている。

「希空、殺すのはまずいから、いや殺すって
発想がやばいから、なんで持ってるのカッター。刃しまって、カッターもしまって。」

「殺さなくていいの?」

「殺さんでいい」

「そう」

手短に告げると、希空は自分の席に戻る。

抱えている問題が多すぎる。

私は頭を抱えたくなる衝動を

抑えて、考え込む。
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