桜が舞い、君に出逢う。
教室に戻ると、希空はもう戻ってきていた。

「希空、さっきの人って誰?」

迷わず駆け寄って、

ずっと思っていた疑問を問いかける。

「…同業者。」

希空が悩んで出した言葉は、

さらに私の謎を深めた。

「ドウギョウシャ?希空何か仕事してた?」

「してない。…先生、怒ってたよ。」

「え?」

希空は主語がなくて困るけど、

先生が私を怒っていたって何だろう。

「…ホームルーム」

「…あっ」

そういえば、私たちが騒いでいた時間は

本来ホームルームの時間なのだ。

そんな中勝手に保健室に行った私は

当然怒られるわけで?

やっばい、最悪すぎる…!
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