御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「ああ、言ってなかったか?時間を少しでも無駄にしないようにな」

「はあ」凄すぎて言葉が出ない。

 駐車場では、春樹が待っていた。

「お待ちしておりました。あまり時間がありません」

「ああ」

「月野さん、これからよろしくお願いします。荷物はこれだけですか?」

 春樹が持とうとする。

「あっ、自分で持てます。田沼さんこれからよろしくお願い致します」

「真琴、荷物は春樹に任せて、手出して」

「手?」

 差し出すと、仁の大きい手が真琴の手を握る。真琴は、頬を赤くし照れている。

「おふたりとも、見ている方が恥ずかしいです。私がいないところでお願いします。時間がないんです。急ぎますよ」

 言いながらも、春樹は幼馴染みの幸せを心から喜ぶ。






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