御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
 城之内の本社ビルには、沢山の城之内グループの子会社も入っている。

 毎年就職希望者は、全グループでかなりの人数の応募がある。

 試験や面接でふるい落とされ、最終面接まで漕ぎ着けるのは狭き門。

 そして最終面接は、毎年全グループ共に同じ日に本社ビルで行われる。その日の本社ビルは、夢と希望をもつ学生で溢れるのだ。

 その日が俺の運命の出会いの日となった。

 専務としての仕事にやりがいと大変さとを痛感していた中で、春樹にも支えられ忙しい日々。

 ちょうど、外出先から車で戻り本社エントランスが見えて来た時だった。

 なぜか歩道に人だかりができている。

「何かあったのか?」
 
「人だかりが出来てますね」

 仕事中はふたりであっても、絶対タメ口にはならない春樹。

「うちの会社の前だし見てくる。春樹もエントランスに車を止めてから来てくれるか?」

「わかりました」

 普通の秘書なら専務が行かなくてもと言いそうだが、春樹は俺がする事に反対はしない。もちろん、駄目な事なら止めるだろうが……。










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