御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
 今回の事は、完全に俺のプライベート。だから、春樹には申し訳ないが、時間が掛かっても春樹ひとりで調べてもらう事にした。

 本年度のグループ全体の日本での採用の新入社員は約1200人だ。

 毎年本社採用が前方に座るため、外しても残り700人近くいる。

 人数が多いため子会社の席の指定はない。

 男性の採用者を省くと残り300人。

 300人のうち、本社ビル内の子会社勤務の女性が200人。そこから当たるしかない。

 名前がわからないので、春樹に一人一人顔を確認してもらうしかないのだ。

 ただ、俺の秘書である春樹が子会社を用もなくウロウロする訳にもいかず、地道に調べてもらうしかない。

 俺は海外出張に出る事も多く、春樹も同行してもらうので、中々時間が取れないのだ。

 特に、今、ドバイで計画中のホテル事業の現地視察と交渉の真っ只中で、入社式に合わせて一時帰国していたのだ。

 本当は欠席でも良かったのだが、どうしても彼女を確認したかったのだ。あとで、春樹にも伝えると呆れられたが……。










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