御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「専務、飛行機の時間まであまり時間がないですよ」

 春樹に小言を言われながら、エレベーターで20階を目指していた。

「わかってる。一目見れたらいいんだ」

 そんな会話をしながら到着した城之内不動産が入るフロア。扉が開くと目の前にはエレベーターを待っていた花田社長。

「「…」」お互い無言で見つめ合う。

「プッアハハハハッ」

 俺がここに来た理由が直ぐにわかった花田社長が笑いだした。

「専務、取りあえずエレベーターを降りて下さい」扉を開けていた春樹に言われた。

「花田社長、ご無沙汰しております」

 一緒に降りた春樹が先に挨拶をする。

「ああ。田沼くんお久しぶりだね。相変わらず忙しそうで」

「お陰様で。ショッピングモールも順調でなによりです」

「ああ。いつも助かってる。で?見に来たんでしょう?」

 花田社長は俺を見てから後ろを振り返る。

「あ、ああ」

 他にここに寄る理由がないから、素直に答えるしかない。




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