御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
 真琴は、社内にいる役職者を確認した後、社長に連絡を入れる。今、ドバイは早朝だろうが、構っていられない。

 数コールの時間も長く感じる。

「はい」

「おはようございます。月野です。早朝からすみません」

「どうした?」

 こんな時間に真琴からの電話だ。直ぐに何かを察したようだ。

「はい。ただ今、社に『Rachel』のレイチェルテイラー様ご本人がいらっしゃったようでして」

「ガタガタッ」

 電話の向こうから慌てている音が聞こえて来た。

「大丈夫ですか?」

「ああ。すまない」

「どういたしましょうか?」

「今、社内に役職者は誰がいる?」

「はい。木下専務が……」

「直ぐに木下専務に連絡を入れる。月野さんも木下専務の部屋に向かってくれ」

「わかりました」


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