御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「…」

 レイチェルは答えられず黙り込む。

「俺の後をつけてたのか?」

「話がしたくてホテルのロビーで待ってたの」と弱々しい返事だ。

「俺が一時帰国してる事も、ホテルに泊まっている事も、俺の秘書くらいしか知らない」

「だって、アポを入れても会ってくれないじゃない」

「会う必要がないからな」

「そんな……。このままじゃ、倒産してしまう」

「俺にどうこうしてもらおうと思っているならお断りだ」

「恋人の存在も聞かないし、独身なんでしょう?私達いいパートナーになれると思うの」

「その自信どこから来るんだ?俺にも選ぶ権利がある。どこの情報が知らないが、俺には心に決めた相手がいるんだ」

 みんなが仁の動向を見守るなか、仁は真琴の元に向かう。

「真琴、約束通り迎えに来た」

「えっ?」戸惑う真琴。

「熱い夜を忘れたとは言わせないぞ」

「ま、まさか⁉️仁⁉️」

「「「「じん〜⁉️」」」」

 真琴の口が、城之内社長を呼び捨てにした瞬間驚きの声が上がった。

「「ぎゃ〜」」

 絶叫する数人の女性社員の姿も……。

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