御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「驚くって事は、俺は真琴に(もてあそ)ばれたのか?」

「も、弄ぶ⁉️⁉️」

「だってそうだろう?俺は真剣なんだ」

 急に真剣な表情になる仁は、真琴に向き直る。

「ゴクッ」と息を飲む。

「真琴、君の事をずっと想ってきた。俺は本気で真琴を愛している。真琴も覚悟を決めて俺に愛されろ。全力で君を幸せにする」

 真琴は仁から目が離せない。目の奥から燃えるように熱い気持ちが伝わる。

「私で釣り合うのでしょうか?」

「釣り合う釣り合わないじゃない。俺が愛してるのは真琴だ」

「…」

「「「おお〜」」」

 そう、この場はふたりじゃないのだ。真琴は、更に顔が赤くなる。

「いや〜いいものを見せてもらったよ。城之内社長がこんなに熱い想いをお持ちとは。世間の噂とは違うねぇ〜」

「そうなんです。もう、何年片想いしてきたか」春樹がシミジミ語る。

「えっ?」

「月野さんが知らない所でずっと君を守ってくれてたんだよ」

 花田社長まで知っていた。

「レイチェルは解決したし、あとはお二人で勤務が終わってからでも……」

「ああ。真琴、終わったら最上階まで来てくれ」

 一旦、話はここで終わった。


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