御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「そんな!」

「失礼な態度とご自覚は?」

「申し訳ございません」

 謝罪はしているが、納得していないようだ。ただ、ここですぐに処分を下すと、怒りは真琴に向くだろうと予想できる春樹はグッと我慢する。だが対処が必要だ。

「以後気をつけて下さい」

「はい」

「では、行きましょうか」

 敢えて真琴の名前は出さない。またすぐに、日本を離れる仁と春樹。真琴を直接守る事が出来ない。不安要素が残る……。

 真琴も、先程の高橋の視線で強い敵意を感じ取り、黙り込んでしまった。城之内社長の隣に立つという現実は、かなりの敵意を向けられるという事。

 レイチェルの件もあり、素直に受け入れる事は出来そうにない。

 やはり、真琴とは世界が違う。人に見られたり目立つ事が苦手なのだから……。



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