御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
「真琴、もう我慢出来ない……。長年想い続けた君を抱いてから、またこんなにすぐに会えると思ってなかったから、我慢を覚悟していたんだが、今俺の腕の中にいる。今度は、真琴もしっかり俺を感じてくれ」

 ストレートな仁の言葉と真剣な思いに自然に頷く真琴。

「じゃあ行こう」

「えっ、どこに?」 

「この前の部屋。酔ってない真琴とやり直したい」

 仁は手を引き、社長室を出た。受付には誰もいない。春樹が帰らせたのだろう。

「こっち」「えっ?」

 真琴が乗ってきたエレベーターが並んでいる場所の奥に扉があった。カードを翳し扉を開けるとそこにもエレベーターが一基。

「ここと地下駐車場の直通エレベーターだ。俺と春樹くらいしか使わない」

 これだけの大きなオフィスビルに、城之内の社長だけが使うエレベーター。凄いとしか言いようがない。

< 80 / 131 >

この作品をシェア

pagetop