雨の日にしか会えないキミ

恋と、ヒミツ



帰りのホームルームが終わって、
玄関外に出ると、

ザーザー音を立てて雨がふっていた。


……うわ、マジかよ。


天気予報チェックしてこなかったから、
すっかり傘をもってくるの忘れた。


……また、この傘に助けられるな。
苦笑しながら、赤い傘を広げる。


6分くらい歩いて、
通学路の途中にある
公園にたどり着く。


いつもは、子どもたちの遊ぶ声で
にぎやかな公園も、
雨の今はしんとしていた。


少女に会った日も、
今日みたいな灰色の空で。


スッキリしない天気だったな。



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