俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
「伶士、おまえ……無自覚か」
「は?何が?」
「……やらない!やらないやらない!絶対、やらない!」
「え?え、ええっ!何でだよ!」
そんなこんなで、寝ているおじさんを挟んで、こんな攻防が繰り返し続く。
「うっせぇわ!やらんったらやらんの!何なら伶士、おまえがやれば!」
「野郎がウェディングドレス?気でも触れたと話題になるだろ!……嫁に行き遅れるのを不安になるな!そんなの、俺が貰うに決まってるだろ?さっさと腹括れ!」
「へっ!……ああぁぁっ!また無自覚だろ!ゆ、許されないわ!ううぅぅ…」
「は?何言ってんだ?何で泣きそうになってんだよ!」
はっきり言って拉致があかない。
だが、俺も何故かムキになってしまう。
こうなったらもう…奥の手を使うしかない!なんて。
そして、ムキになった俺は、一発落城、奥の手である、さっぽろグリエの最高級ヒレステーキという交渉カードを切る。
すると『う、ううぅぅ…やって、やんなくもないかなぁ…うぅぅ…』と、ヤツはものの見事に落城した。
結局は、こんなオチになるのか。