俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
俺の小狡い交渉カードにより(…)なずなは、家政サークルによる後夜祭のファッションショーの参加を決めていた。
あの交渉の翌日、二人で五島さんのところへ行き、参加を決心した旨を伝えると、五島さんはこの上なく大喜びした。
「さっすが、彼氏ね!」と言われて、良い気分になったのは言うまでもない。
浮かれている場合じゃないんだけどね。
モデルとなったなずなは、これから学祭までに、衣装の採寸とかでぼちぼち家庭科室に顔を出すことになっていた。
しかし、楽しみだなー。
あのドレスが実際カタチとなり、その姿にお目にかかれるのが。
むふふ。忠晴から一眼レフ借りるもんね。
むふふ…。
…だなんて、浮かれてしまっている。
「まあ、ってなんだよ。ドレスって出来上がったのか?」
「ま、まあ……今はなんぼかお直ししてるみたいだけど…うん」
「出来上がったら着てるとこ先に見たいな。五島さん、見せてくれるかな」
「い、いや、どうかな…うん」
「……」
なずなの会話の歯切れの悪さに、少々ムッとする。