俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
というのも、こいつ。この話題になると、急に勢いが萎み、こう歯の間にモノが詰まったような会話になるのだ。
あまり詳細を語りがらないような。
何だよ。何だよ何だよ!
俺はその話したいのに。聞きたいのに!
何か、俺だけが浮かれてるみたいじゃね?!
でも、むーとした気持ちになる反面。
……ひょっとしたら、何かあったのではないかと思ったりもする。
五島さんとトラブルか?
「…何かあった?」
「は?!」
俺の突然の質問に、なずなは体をビクッと震わせ、バッと顔を上げる。
その顔はあわわと気持ち慌てた様子だ。
……ん?なんてことない質問に、このリアクションはデカすぎないか。
いかにも『何かありました!』みたいな。
何で?
「な、何が?何が?何もないけど!」
「何でそんなに慌ててんの」
「慌ててないナイ!」
「……」
いや、慌ててるでしょ。
その時はただ首を傾げて『変なヤツ…』と、思うのみだったが。
俺の知らないところで、起こっていた問題を耳にした時。
俺は、大暴れするのだった。