俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
それは、昼休みの時間に起こる。
弁当タイムが終わると、俺は自分に与えられた仕事を速やかに始めるのだった。
机の中から、用意しておいた紙数枚を取り出す。
「おー?伶士、ひょっとして学祭の展示ポスター作んの?」
「うん。何となく早めにやっとこうかなと思って」
「真面目か?」
俺に課せられた学級のお仕事は、教室内の内装デザイン。みんなから集めた案を具体的に絵にして企画書を作る。
当日は、肉巻きおにぎりを延々と電子レンジでチンして延々とタレを塗って、延々と教室まで配送する係。
はっきり言って、接客とか人前に出る仕事より、裏方仕事の方が向いているし、好き。
普通の肉巻きおにぎり屋さんだったはずが、いつの間にか『猫耳肉巻きおにぎり屋さん』になっていた。
猫耳をつけて接客するらしい……無理!
で、自ら手を挙げて裏方業張り切ってやっております。
陣内には『内装デザインの計画とか、さすが橘建設の息子だなー』と言われたけど、いやいや、うちは経営だから。親父は管理職に就くまではおもいっきりデベロッパーやってたらしいけど。