俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
なんとも言えない複雑な怒りが込み上げる。
だが同時に、今何をすべきかを、怒りに囚われた冷静さを失った頭で判断した。
敵は、そこに有り!
「……じゃあ、ラスボス倒してくれば、いいんですね?」
「え」
「ラスボス倒してきた暁には、俺を新郎役にしてくれますね?!」
「そりゃあ、私だって橘くんにやってほしいと思うわよー?水口くんとはまた違う、絵に書いたような王子様、しかもヤンデレ…きゃっ。……で、ない!ちょっ、ちょっとちょっと!何をどう変換したら、そんな解釈になるわけ?ラスボスっ……マネージャーを説得したら、でしょ?……あ、ちょっと!橘くん!」
デザイア、ノリが良すぎるぞ。
そう直に突っ込んでやりたいところだが、あいにく俺にはそんな余裕が無い。
次の目的地へと行かねばならないのだ。
よくわからない伝統を重んじているラスボスを倒しに…!
「待ってぇー!」と、制止しようとしてくるデザイア五島は振り切って、家庭科室のドアをバン!と勢い良く開けて、そこを出る。
怒りのオーラ丸出しで、再び廊下をズカズカと進む。
だが、目的地は目と鼻の先にあった。