俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
ムカムカッ。
瞳真くんへの苦情なんて、今更ですよ。俺も長年の付き合いで、ああいう人だと飲み込んで受け入れてしまったので、もう何の苦情もないですよ。
……おっと。話が逸れそうになりました。
そして、俺はサッカー部の例年のしきたりという、カスみたいなどうでもいい伝統への苦情を述べた。
サッカー部は後夜祭のショーに出ちゃいけない。野球部はいいけど。
これがどれだけの弊害になっているか、わかりますか?
結果、彼氏の俺は置いといて、なずなと蓑島さんが新郎新婦としてショーに出る。公衆の面前に出る。
これ、どういうことかわかりますか?何の罰ですか?俺、ピエロですか?立場どうしたらいいんですか?
くどくど説明していると、「あれー?橘どうした?」と、知ってる顔がわらわらと寄ってきた。
そういえば、キャプテン伊野さんと越後谷さん、ボスマネせづマネと同じクラスだったっけ。
越後谷さんのニヤニヤ顔、先輩だけど憎たらしい。
「……越後谷さん、俺プレゼン中ですよ?冷やかしお断りです」
「はぁ?プレゼン?どう見てもせづマネに苦情を述べてるとしか思えんぞ。クレーマーか」