俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
一方、ボスマネは「あぁ、その話…」と、つい今思い出したかのように、顔色を変える。
「橘くん、ショーに出たいのね?」
「出たい出たくないの問題ではなく、義務が生じる場合があるんですよ」
「だーかーら、結局出たいんだろ?素直すぎるのか素直じゃねえのかどっち?」
「……」
話に横やりを入れる野次馬、越後谷さんを殺気を込めて睨み付ける。
越後谷さんは「うわっ。怒ってる。誰か瞳真呼んでこーい」とまだ冷やかし気味にニヤニヤしているが。
うっさい。殺すぞ。
そこで、ボスマネせづマネは軽く溜め息をつく。
「もぉぉ…夏休みに入ったらインターハイあるでしょ?時間ないのよ?練習どうするの」
呆れ気味な口調のセオリーな問いに、多少イラっとするが、そこは抑えて準備していた返答をする。
普段こんな事ではイライラしないのに、そうなってしまうのは、やはりなずなが絡んでいるからだろうか。
「たいした準備は無いとデザ…五島さんは言ってましたよ。それに、この俺が練習も準備も両立出来ないと思ってますか」
「うーん……」