俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
たまたま見つけた蓑島さんに事情を話したのか。余計な事をしやがって、デザイア。拗れるだろ。
「な、何ですか」
イラっとした感情そのまま、ぷいっと顔を背ける。
肩に回された腕を振り払おうとまでしたが「まあまあまあ」と肩をポンポン叩かれ、逃れられなかった。
「タッチー、俺となずなが一緒にショー出るの嫌なんだって?ごめんねー?」
「……」
かなり遠回しに表現していた要望が、限りなく本音に近い状態で表現されている…。
ズバリその通りなので、何も反論出来ずにムッと黙ったままでいた。
蓑島さんが嫌だとは一言も言ってないはずなのに。
この人は、察する能力が高いんだろうか。
「てっきり俺はタッチーが嫌がったから俺に話が回ってきたもんだと……サッカー部のしきたり?何それ?」
「あ、その話なんだけど…」
ボスマネがそう言い掛けた時、伊野さんが「おぉい、蓑島ぁ!」と叫んで話を遮った。
「おや、伊野っち。そんなに慌ててどしたい」
「橘、気合いの如何程を俺への腹パンの威力で示すって!……元々おまえが関係者なんだろ!おまえが腹パン受けろよ!」
腹パンから逃れようと必死だ。