俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

すると、蓑島さんは「わはは」と笑い出した。



「へぇー?タッチーそんな可愛い顔してるのに男前な一面もあるんだね?じゃあ、先輩としてその思いを受け止めてあげようか?」

「蓑島、そいつ空手やってんぞ。中学ん時、組手で昨年の高校チャンピオンの有名なあの井上穂高と毎回決勝で戦っていたぐらいの強さだぞ」

越後谷さんの暴露した俺のプチ情報に、蓑島さんは笑顔のまま固まってる。

「……うーん。やめとこうかな」と、さりげなく俺から離れていった。

……この根性無しめが!どいつもこいつも!



そんなやり取りをしていると、せづマネが「はいはい!腹パンは無し!話を聞いて!」と、手をパンパン叩いてマネージャーならではの統率ぶりを見せた。

部活の時のように、全員が揃って、黙ってせづマネに注目する。

うっ。これは本能だ。



そして、このクソみたいなしきたりの全容が明かされる。



「あの……この、サッカー部のショー参加禁止ってのは、二年ぐらい前に卒業した先輩が勝手に作ったしきたりなの」

「は……」



その内容とは……実に、身勝手なものだった。

< 130 / 515 >

この作品をシェア

pagetop