俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
尚且つ、成り行きだった?
「家政サークルから執拗にショー参加のオファーが来るから、めんどくさくなっちゃって、独断で勝手に『部で禁止されてる』ってことにしちゃったわけね。それから惰性で続いているようなものだけど……」
「へ……それだけ?」
「うん、それだけ。深い意味無し。私的には練習ちゃんと出てくれればそれで良し」
「ああぁぁっ?!」
思わず大声をあげてしまった。
目の前のせづマネはビビらずに苦笑いを浮かべているだけだが、蓑島さんには「どうどう」と胸を叩かれ宥められている。
これは、伝統と呼べるしきたりではなかった。
深い意味は無いと…!
単なる一部員のテキトーにあしらった手段だったとは…!
独断で勝手に…どんだけ偉いの?!
ガクッと拍子抜けしたのは、言うまでもない。
「へぇー。その一部員って誰」
「紫苑先輩」
「あー、キング?なら仕方ねえわな」
「タッチー、俺の姉ちゃんのカレシがごめんねぇぇっ!タッチーを怒らせた罰として、紫苑くんに抗議のLINE入れとくぅぅっ!」
蓑島さんに何故かギュッと抱きしめられてしまった。
何だなんだ!
俺はここ数分、そんな単なる身勝手な独断に振り回されていたというのか…。