俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
あまりにも短絡的過ぎて、自分にガッカリさせられる。
何だよ…。
「じゃあ、ショーには……」
「もちろん、出ていいよ?あ、でも練習疎かにしたら許さないけど」
「いや、それはもちろんです!」
結局、良かったのか。
がっくりし過ぎて、体の力が抜ける…。
俺の怒り、何だったの。
俺のすぐ傍では蓑島さんが「タッチーよかったねぇぇ!」と、大声で叫ぶ。うるさい。
そんな俺を見て、せづマネは溜め息をついた後、口を開く。
「伶士くんも、そんなに怒らないで普通に相談に来てくれれば良かったじゃない」
「は、はい…」
「結果なんてどうなるか、何が起こるか分からないのがこの世の中なんだから。話してみないと分からないことの方が多いんだよ?」
「はぁ…」
ごもっともです、よね…。
何はともあれ、これでめでたし。
と、簡単にハッピーエンドを迎えられないのが、この世の中。
「じゃあ、橘くんが蓑ちゃんの代わりに出るってことでいいの?……せっかく、蓑ちゃんOKしてくれたのに」
「あ、それ。面白いこと考えたんだ?五島ちゃんもタッチーもちょっとノッてくれる?」
だっていつ、どんな展開に出逢うか分からない。