俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
そうですね…。貴女は、人類最強の生物・ギャルであり、スタンガンも平気な陰陽師ですもんね…。
負けるわけ、ないよね…。
って、御堂さんにマウントされてるってわかっていたのか…。
「あんな無意識自己都合女の魂胆はわかってるっつーの。伶士も変なのに目をつけられたな」
「っつーか、それより」
「あぁ?それよりって何だ?」
「ショーのリハーサル、どうだったんだよ」
「……」
無理矢理この話題を振ると、ヤツは一瞬沈黙をする。
表情に出ている。おもいっきり、気まずそうだ。
「べ、別に。普通」
「え?普通って何」
「……普通は普通!」
何だろう、この自棄糞な言い様。
というのにも、俺にはヤツの頭の中が手に取るようにわかる。
ヤツは今。相当、焦ってるはずだ。
事情を知ってる俺は、心の中で悪魔のツノとシッポを生やして笑うしかない。
猫耳じゃなくてな?くっくっ…。
……いや、実は。
後夜祭のファッションショー。
新郎役のモデルとして、俺が出ることを。
なずなは、知らない。