俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜

昨日が全体リハーサルだったが、本日朝イチでこっそり、五島さんや進行スタッフと俺一人だけで打ち合わせをした。

どこに待機するだとか、立ち位置、体の向きだとか、どんな曲が流れてどこのメロディでどんな動きをするだとか確認した。……ショーモデルって大変なんだな。



そんなわけで。

ここにいるヤツは、俺が相手役でショーに出ることを未だ知らない。

しかも、あれから時間は沢山あったというのに『蓑島さんと夫婦役でステージに上がる』ということを、未だに俺に告げていない。という…。



恐らくヤツは『どうしよどうしよ…言えてない!』と、俺に秘密を抱えていることに罪悪感を持ったままでいると思う。

こうしてショーの話を振っても、素っ気ない態度はまだ続いているし。

そして、ほら今も。

とっても、気まずそうにしている…。

わかりやす。



でも、ここら辺はまだヤツに罪悪感を背負ったままでいてもらおうか。

ショー本番、とびきりぎゃふんと驚いてもらうために。



「ショー、楽しみだな。一眼レフで撮ってやる」

「い、いいって!バカじゃねえの、伶士のくせに!」



うししし…。
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