俺のボディガードは陰陽師。〜第六幕・相の証明〜
確認のため、改めてその姿全体を視界に入れる。
想像と全く持って違う…!ヤクザ相手に商売したり(第三幕参照)イタズラだとか、脳波検査だとか改造人間だとか!みんなの話から、てっきり悪どい博士みたいなのを想像してたのに…!
こんなふんわりとしたホスト風のお兄ちゃんだったなんて…!
「おや?なずな」
そして、またこっちに笑いかけてくる。
名前を呼ばれたなずなの表情を伺うと、ヤツは引き攣り笑いをしていた。
「何でいんの…」
「いやぁ、学校での路夏の様子を……」
「ーーーおじさまぁぁっ!待たせてごめんねぇぇっ!……あ、なずぽ。……れ、伶士殿ぉっ?!きゃあぁぁぁ!しかも猫耳ぃ!萌えぇぇっ!」
その時、弾丸のようにこの場に飛び込んで現れた。
登場するなり、俺を食い入るように見ては、割れるような黄色い悲鳴をあげる。
……えっ。みっちょ。みっちょだ。
何で?!
と、疑問を解消する間なんて与えられない。
みっちょは登場したテンションそのまま、そのホスト風のお兄ちゃん……弓削先生の腕に抱き付いていた。
「おじさまおじさまおじさまぁぁーっ!あのね、彼が伶士殿、伶士殿なのぉー!」